クール・ジャパンINソウル 意外にも韓国人は日本食がお好き!?
若者でにぎわう江南駅周辺も日本食の店が目白押しだ。
今や韓国のソウル市内で日本食店を見ない日なんてなくなった。
あちこちに日本式の居酒屋!!日本の外食チェーン!!
韓国人も黄色人種、お酒が飲めない人が多いと思ってはいけない。
意外かもしれないが、韓国国民一人あたりの蒸留酒消費は世界一となっている。
そんな韓国で、今や日本式の居酒屋は自然と受け入れられているようだ。
ときたまシュールな日本式居酒屋も見かけたり
また日本外食チェーンの展開も目覚ましい。
私も初めて韓国の「カッパ寿司」に行ったとき、午後5時前だというのにお客さんでいっぱい。
とんかつチェーン店の「新宿サボテン」は若者で満席。
さらにカレーの「CoCo壱番屋」は日本のようなカウンター席ではなく、デート向けのおしゃれなカフェのような雰囲気だ
他にもラーメン屋、うどん屋さん、お弁当屋、など数えきれないほどの外食チェーンが進出している。
旅行中に、留学や仕事で滞在中に、ふと日本の味が恋しくなったときに立ち寄ってみてもいいだろう。
しかしなぜここまで日本食が愛されているのだろう?
政治的に日韓関係は悪化の一途をたどる一方だが、日本式の飲み屋や飲食店が自然と受け入れられているようだ。
では、韓国人はどのような点で日本食が魅力的だと思っているのだろう。
日本食のヘルシーでヴァリエーション豊富なとこが好き!!
私が思うに日本食は、辛くて味が濃くてヘビーとも言える韓国料理に慣れている韓国人にとっては、あっさりしていて、ヘルシーに思える。
メニュー一つひとつの量が少しずつで、いろいろな素材の味を楽しむことができる。
韓国料理は基本大きな器にいっぱい食材を入れて食べるものが多いように思える。
例えば、日本人も大好きなビビンバ丼、チゲ鍋、プルコギなどだ。
日本式居酒屋は他国の飲み屋と比べても大変豊富なお品書きで、選ぶのも楽しい。
また日本酒も「さけ」と呼ばれるほど人気がある。
つまみも多様化したことで、従来の韓国料理にお酒は合わなかったが、最近のつまみには合うという事情もある。
値段も手頃!日本で食べるときと変わらない美味しさ!
日本食がブームになる前にも確かに日本食店があった。
しかし、日本の外食チェーンはあまり成功を収めたとは言いがたかった。
失敗した原因のほとんどは高い値段設定によるものであり、
また中途半端な現地化戦略により韓国人好みに味を変えていたため、日本の伝統の味を求める顧客はそっぽを向いていた。
だが、一昨年から続く円安が日本食の流行る足がかりとなった。
食材を日本から輸入して作っても値段は以前ほど高く設定しなくて済むからだ。
現地の食材を使わず、日本で使用している食材で調理でき、いつも私たちが食べている味と変わらない美味しさで提供されている。
好きな時間に一人で気軽に!
韓国ではインスタントではないラーメンも人気を博している。
日本のラーメンは一つの文化であると言ってもいい。
カウンターに多くの個人客が並んで座り、会話もすることなく食事を済ませる。こういう外食スタイルはいかにも日本らしい。
韓国はこれまで一人で食事をすることは哀れなことだと見なされていた。
一人で食べてはいけないという考え方させある。
店側もそうだ。何人かで来てもらい、チゲを頼んで、おかずとご飯を食べる。
そのほうが個別に料理をつくるよりも手軽で回転率もいいのだ。
昼食時など込み合う時間帯はなおさらそうで、一人で行っているのに「何名ですか?」と必ず聞かれ、ときには嫌な顔をされることも。
しかし現代の韓国人には、やはり一人になりたい時もあるし、誰かと一緒に外食することが面倒に思えるときもある。
そんなときは、一人でカウンターに座って腹を満たしたい。
そういうニーズに合致するかたちで日本食が受け入れられた面もあるのだ。